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建設業経理士2級 第1問対策 その1

こんにちはsk(エスケー)です。

 

3月に受けた建設業経理士2級の試験会場で思った事なんですが、私の子供より若い人から私のようなアラ還の人までいて、受験する人の年齢の幅が結構広いのですね。まあほとんどの人は建設関係の方だとは思いますが、今度日商簿記検定を受ける機会があったら比較してみようと思います。

 

さて、そんな受験する人が問題文を拡げて最初に見るのが第1問目の仕訳問題です。

こちら記事に書いたように、仕訳問題を得点源に出来なければ合格することは難しくなるので少なくとも5問中4問は正解できるようにしておくべきだと思います。

 

そこで今回は第1問を効率よく解くための方法を書いて行きます。

問題文を区切る

次のような問題文があります。

前期に契約額¥10,000,000の工事(工期は3年)を受注し、成果の確実性が見込まれるために前期から工事進行基準を適用している。当該工事の工事原価総額の見積額は¥9,000,000であり、発生した工事原価は前期が¥2,160,000、当期が¥4,500,000、工事原価は未成工事支出金で処理している。なお、着工前の受入金は¥5,000,000であった。当期の完成工事高及び完成工事原価に関する仕訳をしなさい。

 

この問題文を読みながら区切って行きます。

1.契約額¥10,000,000

2.前期から工事進行基準

3.工事原価総額の見積額は¥9,000,000

4.工事原価は前期が¥2,160,000、当期が¥4,500,000

5.工事原価は未成工事支出金

6.着工前の受入金は¥5,000,000

7.当期の完成工事高及び完成工事原価に関する仕訳

こんなふうにするとわかりやすいですね。

求められているのは 7.当期の完成工事高及び完成工事原価に関する仕訳 ですね。

そして、進行基準ですから工事原価の見積額と発生額の割合で工事の進捗割合を求めます。

 

当期の進捗率(工事が完成した割合)は4,500,000/9,000,000ですから50%ですね。

ちなみに今回の仕訳とは関係ありませんが前期の進捗率は2,160,000/9,000,000ですから24%です。

 

問題文を読みながらこの辺りまで計算できれば完璧です。

 

完成工事高を計算

契約額に当期の進捗率をかけて完成工事高を出します。

10,000,000の契約額の50%ですから、完成工事高は5,000,000ですね。

 

ここで前期からの通算の完成工事高も計算します。

10,000,000の契約額の74(24+50)%ですから、通算の完成工事高は7,400,000です。

前期の完成工事高は2,400,000です。これも計算しておきます。

 

これであとは仕訳をするだけとなります。

 

仕訳をする

先ず完成工事高についての仕訳です。

 

未成工事受入金  2,600,000          完成工事高  5,000,000

完成工事未収入金 2,400,000

 

6.で着工前の受入金は¥5,000,000がありますから、入金時の仕訳として

 

当座預金(仮です) 5,000,000        未成工事受入金  5,000,000

このような仕訳がなされているわけです。これを思いつかないと

 

未成工事受入金  2,600,000          完成工事高  5,000,000

 

の借方の勘定科目が出てこないですよね。

この仕訳が直ぐに出てくるように覚えておいてください。これが出てこないと正解迄たどり着けません。

 

で、前期の決算時に完成工事高が2,400,000あったわけですから

未成工事受入金  2,400,000          完成工事高  2,400,000

と言う仕訳が行われており、未成工事受入金の残高は2,600,000になっています。

当期の完成工事高が5,000,000なので、不足分は 完成工事未収入金 2,400,000という仕訳になります。

 

次に完成工事原価の仕分けですが、当期に発生した工事原価は未成工事支出金で計上されている(問題文 5. より)ので、次のような仕訳になります。

 

完成工事原価  4,500,000         未成工事支出金  4,500,000

 

こんな具合に長い問題文でも区切っていけば内容が把握できるので、焦らず句読点で区切って行きましょう。

まとめ

問題文の最初に長い文章があると焦りますよね。

でも大丈夫です。問題文は句読点で区切っていけば仕訳の要素に分解されます。

このことを覚えておけば、長い文章でも慌てることはないです。また、よくわからない問題文でも問題の下にある指定勘定科目を見て当てはめていけばなんとかなるので、慌てないで区切って行きましょう。相手科目がわかればなんとか正解を引き出せます。

 

なお、指定勘定科目は資産・負債・純資産・収益・費用等に並んでいることが多いのでざっと見て線を引いておくとわかりやすいです。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。