第25回建設業経理士検定試験 2級をやりました-その4
こんにちはsk(エスケー)です。
3月10日に実施された第25回建設業経理士検定試験の2級の問題、今回は第5問精算表をやります。
建設業経理士の試験で精算表ほど気を使う問題はないです。仕訳をして、解答用紙に記入するときに記入する位置を確認しなくてはいけないのです。私は問題用紙の使用しない部分を折りたたんで位置の確認をしました。
仕訳があっているのに、書き込む位置を間違えて不正解って悔しいので、記入するときと見直しのとき、確認してました。
第5問
では、問題文の<決算整理事項等>にしたがって仕訳をしていきますが、いきなり解答用紙に書くことはしません。まず、問題用紙などに書いておいて全部の事項を確認してから、見直しをしながら記入していました。
(1)有価証券が 一時所有株式・長期保有株式・子会社株式に分かれています。
一時所有株式 ⇒ (勘定科目)有価証券(そのままです)
長期保有株式 ⇒ (勘定科目)投資有価証券
子会社株式 ⇒ (勘定科目)子会社株式
となります。解答用紙にも3つの勘定科目があります。したがって、長期保有株式と子会社株式を解答用紙の勘定科目へ移動させます。
仕訳
(借方)投資有価証券 15,000 (貸方) 有価証券 15,000
(借方)子会社株式 32,000 (貸方) 有価証券 32,000
となります。
(2)仮払金を判明した内容にしたがって振り分けます。
一つ目の「過年度の完成工事」についてなので、相手勘定科目は「完成工事保償引当金」です。
二つ目は法人税等の中間納付です。仮払金に計上されていると言うことは、
(借方)仮払金 87,000 (貸方) 現金または当座預金 87,000
として仕訳されている訳ですね。中間納付でも納付書が発行されますので納付時に税金であることはわかるわけですから、通常は
(借方)仮払法人税等 87,000 (貸方) 現金または当座預金 87,000
という仕訳です。実務で仮払金で仕訳することはないでしょうね。
で二つ目の仕訳ですが、仮の仕訳として
(借方)未払法人税等 87,000 (貸方) 仮払金 87,000
としておき、精算表には記入しません。
何故 「仮」 なのかというと、法人税を計算したときに差引しなければならないからです。問題文の(11)で計上してはじめて 「法人税、住民税及び事業税」が確定します。それから 「未払法人税等」を計算して確定します。それまで 「未払法人税等」は 「仮」なのです。
(3)の減価償却ですが、まず機械装置(工事現場用)についてです。
発生額が¥86,000ですが、月額¥7,000を 未成工事支出金に計上していると書いてあります。ということは、¥7,000×12ヶ月=¥84,000は未成工事支出金として、すでに上してあるのです。この機械装置は工事現場用ですので、発生額の¥86,000は 「未成工事支出金」 に計上しますが、すでに¥84,000は計上されているので不足分の¥86,000 - ¥84,000 = ¥2,000を 「未成工事支出金」 に計上します。
仕訳
(借方)未成工事支出金 2,000 (貸方) 機械装置減価償却累計額 2,000
つぎに備品(本社用)の減価償却です。本社用の備品ですから「販売費及び一般管理費」に計上します。計上する金額は、問題文より
(50,000ー32,000)×0.400 = 7,200 です。
仕訳
(借方)販売費及び一般管理費 2,000 (貸方) 備品減価償却累計額 2,000
(4)の仮受金についてです。「過年度において貸倒損失として処理した」とありますので、会計的には今年度の工事関係の処理ではない(前の年度までに処理=償却済)ことになります。なので、完成工事未収金という言葉が問題文にありますが、今年度の完成工事未収金には含まれていない金額です。処理=償却済ということは前年度までに
(借方)貸倒引当金 52,000 (貸方) 完成工事未収金 52,000
としてあるのです。
現金で回収=取立ですから、精算表の勘定科目に「償却債権取立益」という科目がありますから
仕訳
(借方)仮受金 52,000 (貸方) 償却債権取立益 52,000
となります。
まとめ
説明が長くなりましたので、(5)からは次回とします。
最後までの記事のリンクと完成した精算表です。参考にしてください。
リンク
第5問 精算表 前半(この記事です)
精算表
最後まで読んでいただいてありがとうございます。