第25回建設業経理士検定試験 2級をやりました-その2
こんにちはsk(エスケー)です。
今回も3月10日に実施された第25回建設業経理士検定試験の2級の問題、第2問から順に私なりの解き方を含めて書いてみようと思います。
第2問
まず、A社の資産評価額 = 7,250,000 - 2,750,000 = 4,500,000です。
買収価格との差 (のれん) = 5,000,000 - 4,500,000 = 500,000となります。会計基準でのれんの償却期間は20年以内で合理的な償却方法となっているので、
定額法で500,000 ÷ 20 = 25,000(1年の償却額)となります。
A. 1年分の償却額は ¥25,000 である。
まず、材料の帳簿価格を求めます。棚卸数量 × 帳簿単価なので、
帳簿上 650 kg - 不足分 40 kg = 棚卸数量 610 kg
仕訳をすると
(借方)棚卸減耗損 52,000 (貸方)材料 52,000
650 × @1,300 - 40 × @1,300 = 845,000 - 52,000 =793,000
が棚卸し後の帳簿上の金額です。
次に、材料(在庫)の評価は実際の数量、その時点で評価される単価で行います。
すなわち、実際の数量 × その時点の評価単価 で求められるので、
単価 @1,300 → @1,200で、610 × @100 = 61,000 が評価損の金額です。
仕訳をすると
(借方)材料評価損 61,000 (貸方)材料 61,000
A. 材料の評価損は ¥61,000 である。
問題文から銀行の当座預金残高とのプラスマイナスを分けていきます。
銀行の残高の多いもの(当社の残高が少ないもの)から銀行の残高の少ないもの(当社の残高が多いもの)を引いた金額になるので
(283,000 + 158,000) - (96,000 + 13,000) = 332,000
A. 銀行の当座預金の残高は ¥332,000 多い。
当期の利息の収入額は
前期の未収利息 + 当期発生した受取利息 - 当期受取っていない利息 です。
よって、 82,000 + 385,000 - 95,300 = 371,700
A. 当期の利息の収入額は ¥371,700 です。
第3問 問1
1.は 借入金の利息(支払利息)が工事原価に含まれるかどうかと言うことです。
工事用機械は工事を進めるに当たって必要なものなので、購入金額は工事原価となります。会計的に言うと「経営目的に関する支出」です。
これに対して、購入費の支払利息は、財務的な理由によって発生したものです。
利息は工事用機械を現金で購入すれば必要が無い費用です。つまり工事を進める(「経営目的」 )ために絶対必要な経費ではないわけです。購入費を借りるか借りないかは機械の必要性とは関係ないですよね。
と言うことで、1 は Cの非原価です。
次に、2.の受注できなかった工事の設計費用、工事を受注するかしないかわからない段階での費用です。工事を受注していないので直接原価でない事は明らかです。
しかし、工事を受注するには必ず必要な費用です。つまり、「経営目的に関する支出」ですね。このような経費は販管費(間接経費)として計上します。
販管費は期間で集計する経費ですから
2. は Bのピリオド・コスト(期間原価)です。
最後に 3.の「工事現場監督者の人件費」です。これは、直接現場に携わった人に関する費用です。
3. は Aの工事原価です。
第3問 問2
資料から当月の発生工事原価と当月の完成工事原価を求めるわけですが、まず当月に発生した工事原価を求めます。材料は「購入時材料費処理法」によるとありますので、材料を購入した段階で工事原価の材料費(資産としての材料ではない。資産として計上するのは 「購入時資産処理法」です)として計上します。相手勘定は通常「未成工事支出金」となります。
計算方法は、当月支払高 - 月初未払金額(前月分です) + 月末未払金額 です。
つまり、今月の支払金額から 前月分で払ってない分 を除いて 今月払ってない分を加えるということです。
材料費 766,000 - 236,000 + 218,000 = 748,000
労務費 865,000 - 89,000 + 96,000 = 872,000
外注費 2,385,000 - 289,000 + 247,000 = 2,343,000
経費のうち人件費は 従業員給料手当と法定福利費なので
人件費 (114,000 + 3,800) - (16,000 + 600) + (15,000 + 500) = 116,700
最後に、人件費以外の経費です。
注意しなければいけないのは、(3)に前払費用があることです。前払費用と言うことは、「支払は済ませてけれど、当期の費用ではない」ものです。
ですから、保険料の 月初 8,000円 月末 12,500円 と言うことは今月支払った保険料のうち 4,500円(12,500 - 8,000)は今月の経費ではないと言うことです。
同じように地代家賃も 1,000円(18,000 - 17,000)は今月の経費ではありません。
人件費以外の経費の当月支払高は
204,800(= 68,000 + 49,000 + 6,000 + 6 200 + 22,600 + 53,000) です。
204,800から5,500(4,500 + 1,000 前払費用で当月の経費でない分)と7,500(月初の動力用水光熱費)を引いて、8,000(月末の動力用水光熱費)を加えます。
経費の合計は 199,800 + 116,700 = 316,500 となります。
次に当月の完成工事高を求めます。
完成工事高は未成工事支出金を使って求めます。
工事原価は 工事進行中はすべて未成工事支出金として計上します。工事が完成した段階(完成基準でも進行基準でも)で未成工事支出金から工事原価勘定へ振り替えます。
と言うことは、未成工事支出金の月初残高(前月までの未成工事)と当月発生の工事原価(当月の未成工事)の合計から月末残高(当月完成しなかった工事の支出金)を引いてやればいいわけです。
材料費 252,000 + 748,000 - 235,000 = 765,000
労務費 165,000 + 872,000 - 142,000 = 895,000
外注費 538,000 + 2,343,,000 - 582,000 = 2,299,000
径 費 158,000 + 316,500 - 162,000 = 312,500
うち人件費 18,000 + 116,700 - 15,000 = 119,700
まとめ
今回の問題のうちで、のれんの償却期間は忘れてました。また、前払費用の計算など間違いやすいところですね。
問題文をしっかり読む、間違いやすいところは線を引く(またはマーカーを引く)が大切になります。「迷ったら問題文に戻る = 読み返す」ですね。
長くなりましたので、今回はここまでとします。
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第2問 理論問題(穴埋め)・第3問 理論問題(正誤)(この記事です)
最後まで読んでいただいてありがとうございます。